リリスクの縦型MVはリリスクだから良いのだと主張したい
観ました?
リリスクちゃんこと、lyrical schoolの新曲『RUN and RUN』のMV。
まだ観てない方は、観てね。絶対スマホで観てね。
RUN and RUN / lyrical school 【MV for Smartphone】 from RUNandRUN_lyrisch on Vimeo.
アップされてから5日経った今の時点で、vimeoで92万回、YouTubeで17万回再生。合わせて100万超え!すごい!
ちなみに、昨年7月リリース『ワンダーグラウンド』のYouTube再生回数は6万回なので、たった5日で約16倍です。
色んなネットニュースに載ったり、ワイドショーで取り上げられたり、著名人がTwitterで言及したり*1、一般人もアイドル興味ないような人が観ていたり。
好きな人がバズってるってなんて嬉しいんでしょう!
MMSの受信から始まり、パスコードの入力、Twitterやメール、FaceTimeなど、見慣れたUIが次々と現れて、頭ではわかっていても自分のiPhoneがジャックされたよう、更に本物の通知とごっちゃになったりして、不思議な感覚になるMV。
素人でも、下準備を考えると頭が痛くなります。
散々言われていますが、このMVのすごいところを私も語りたい。
1.デメリットを受け入れる勇気
iPhoneやTwitterの機能やUIってコロコロ変わる。
今めちゃめちゃ新しく感じるこのMVは、2年後にはきっと懐かしさを覚えるものになっているだろうし、もしかしたら1ヶ月後そうなるかもしれない。画面の比率すら変わるかもしれない。でもそんな刹那性があるからこそ、新しさの印象も強くなる。新しさと古くなるスピードは背中合わせなのだ。
それに、iPhone以外の携帯を使っている人や、たまたまPCで観た人は楽しめないかもしれない。vimeoの方がブラウザで観た時に画質が良く意図が伝わりやすいということで、vimeoでの視聴を推奨されていますが、YouTubeではないことでためらう人もいるかもしれない。でも実際はvimeoでの再生回数の方がYouTubeを大きく上回っていて、SNSやニュースサイトを経由して、狙い通りに伝わっていることが分かる。
こういう判断って、メジャーなアーティストだと結構難しいんじゃないかと思う。「アート」は普遍性を求められがちだし、縦型に関してはテレビで流すのには向かないし、色んなファンがいるし、機会損失の可能性も十分ある。まだまだ知名度が低く、多少の機会損失よりも少しでも遠くへ届くことが大事な、リリスクのメジャーデビュー曲だからこそ出来たはずだ。
2.アイデアとバリエーション
アイデア勝負のMVって、インパクトは強いけどアイデアが分かった時点で飽きられがちでもある。自分を含め、現代っ子は本当に飽きっぽい。
その点、このMVは次々にアプリが切り替わり、感覚的に見慣れた画面ではあるけれど何が起きているか理解は出来ないまま進んでいくのが良い。同じTwitterでも、入力画面、ツイート、通知画面、動画ツイート、その動画の作り方もバリエーションがあるし、パネルを使ってアナログに見せるところもあって、全く飽きない。2回以上観た人も多いんじゃないかな?
パネルを使ったところも上手いなぁと思った。明かりを消したり、アナログ感をちょっと入れただけでスキが出来て親近感が生まれるし、より複雑になって観いてる時の混乱も増した。もちろんやり過ぎるとデジタルなカッコよさが損なわれるし、バランスが大事。
アイデアの斬新さで記憶に残るMVといえばサカナクション『アルクアラウンド』ですが、あれも、最初はスタンドの文字で通す予定だったのを、紙芝居とか水槽に文字を落とすのとか、違う手法も加えたことで飽きの来ないMVになったと聞いた。話題になるものと、繰り返し観たくなるものの分かれ道ですね。
3.曲とアーティストと映像のマッチング
身近で健康的な可愛さが魅力の女の子グループで、でも普段からグッズやアートワークがかっこ良く*2現代的なリリスクの存在。明るいヒップホップのテンポ感。これがあるからこそこのMVは成功したんだと思う。
メジャーアーティストが似たようなことをやってもリアリティがなかったり安っぽくなりそう。それに、違う曲調でこの手法を使うとすると、ずっと画面のUIだけで表現するには間延びしそう。リリスクがハマりすぎて違うやり方が想像つかないけど、次に同じ手法を使う人がどうやってこれを超えてくるか、とても楽しみ。
「縦型MV」として話題になったし、実際縦型で作ることを考えた結果こうなったそうだけど、なんか本質は違うところにあるかなーと思いました。別に、これから縦型のMVが増えるとも思わない。スマホ視聴に特化とか言うけど、スマホ横にすれば良いだけだし。
縦型MVというわけではないですが、私が思い出したのはこのMV。縦画面にして縁をつけるだけで、動いているのに写真集の雰囲気になるのがとても新鮮だった。
映像がすごすぎて曲が入ってこないという声も聞こえますが、リリスク楽曲のクオリティは素晴らしいので曲も聴いてね。
大丈夫 想像して 楽しくなるはずって
大丈夫 想像して きっと楽しくなるって
ってとこ、すごく良い。これはAKB48で言うところの恋するフォーチュンクッキー、SMAPで言うところのJoy!!(そしてAmaging Dicovery)だ。つまり最高のアイドルソング。
提供陣にはtofubeatsやKICK THE CAN CREWのLITTELEがいますが、今回の作詞はマネージャーもしている(!)岩渕竜也さん。ニュースサイトには「新人アイドル」なんて書かれていましたが、メジャーデビューするとはいえ既に結成6年目でメンバーチェンジも複数回あったグループ。ずっと近くで見てきた人の歌詞が響きます。
lyrical school「FRESH!!!」-0705VANDAレコード大宮ステラタウンLIVE-
これはtofubeats提供。MVも良いけど、ライブで踊ってるリリスクが楽しくて可愛くて好きだ。
発売週の5月頭までフリーライブいっぱいあるよ!
リリースは4/27。
若干間が空くけど、売れろーーー!
インスタフォローすると幸せになれると思います。